平成17年度より経済産業省の産学連携製造中核人材育成事業として始まった「東京大学ものづくりインストラクター養成スクール」は、ものづくり経営研究コンソーシアムにご参加の企業各位を中心に受講生を選抜・派遣していただいておりましたが、様々な分野から徐々に新たな受講者を獲得し、過去15期(15年)にわたり164名の修了生を輩出いたしました。
修了生は「ものづくりインストラクター® 」として、自社のものづくり革新や後進の指導育成に、あるいは地域でインストラクター養成スクールを開校し、地域の中小・零細企業のものづくり能力向上に尽力されておられます。
「ものづくりインストラクター®」とは、固有技術に加え現場で培った「ものづくり技術」を有し、他産業でも改善指導ができる人材です。最大の供給源は現場の50歳代ベテランであり、日本全体の生産性向上のためには、その人材市場は産業間でオープン化すべきと考えております。
「東京大学ものづくりインストラクター養成スクール」は、産学連携製造中核人材育成事業が平成18年度で終了した後、平成19年度以降は東京大学経営教育研究センターのプロジェクトとして継続しております。
しかし、いかに百戦錬磨のベテラン人材とはいえ、そのまま放り出されてしまったのでは、ご自分の経験も能力も発揮することはできません。プラスアルファの何かが必要なのです。そこで、往々にして「自分の工場のことしかわからない」と言っているベテランをシニアものづくりインストラクターとして短期間の集中的な講義と実習により再生し、社内あるいは地域のものづくり人材育成を推進する師範役になっていただくために、私たちは東京大学にしかできないお手伝いをさせていただくことにしました。
私たちにできること。それは東京大学がこれまでに蓄積してきた豊富な研究成果を十分に利活用して、私たちが本業としている教育の場で生かすことだと考えました。しかし、いかに東京大学とはいえ、日本全国すみずみまで目配りしながらお手伝いできるほどのマンパワーがありません。そこで、私たちは、師範クラス養成のための少数精鋭の研鑽の場として、東京大学ものづくりインストラクター養成スクールを開講いたします。
東京大学大学院経済学研究科教授
ものづくり経営研究センターセンター長 藤本 隆宏
「ものづくりインストラクター」は東京大学の登録商標です。
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2020年のパンフレットは4月頃アップの予定です。